【第四回】三峰神社奥宮について――山頂で出会った、神様の気配

三峰神社を巡るブログも、いよいよ神域の“さらに奥”へ。

今回は、私が実際に登ってきた「奥宮」についてお話しします。

ここは、三峰神社の本殿からさらに1時間半以上かけて登る、妙法ヶ岳(みょうほうがたけ)の山頂に鎮座する聖地。
正直に言うと、気軽な観光気分では行けない“本気の場所”です。

三峯神社

登山道だと改めて気づかされる張り紙。

油断せずに行こうと気持ちを引き締めなおしました!



◆奥宮ってどこにあるの?

まず「奥宮ってどこ?」という方のために簡単に説明すると、三峰神社の本殿から見て東側、標高1329mの妙法ヶ岳の山頂に建っているのが「奥宮」です。

神社のすぐ近くにある遥拝殿(ようはいでん)からその姿を拝むことができますが、実際に奥宮へ行くには山道を歩く必要があります。

距離としては片道およそ2km、標高差約200m。
しかし、登山道はなかなかの傾斜と岩場で、雨上がりの日などは滑りやすく、軽装では危険なルートです。

私が登ったのは夏の終わりの雨が上がりでしっかり汗だくに。

きっつい!と何度も思いました。
でも、鳥の声と自分の足音だけ聞いているとだんだんと気持ちが澄んでいくことに気が付きました。

これが奥宮へ向かう道かと。


◆登山道の入口はどこ?

奥宮への登山道の入口は、拝殿の右手奥にあります。
鳥居をくぐるとすぐ、静かな山道が現れ、そこから本格的な登山がスタートします。

途中までは道も舗装されており、比較的なだらかな道もありますが、すぐに細く急な斜面が連続します。木の根っこや岩を頼りに手足を使って登る場面も。

道中には小さな祠や石仏もあり、そこにそっと手を合わせながら歩いていくと、まるで「修験道」の修行に参加しているような気持ちになります。

このように、気に白いネットがかかっており、登山道からはぐれないようにしているようです。場所によってはピンクのテープが巻かれている木もありました。

すれ違う人とも自然と「こんにちは」「頑張ってください」と声を交わすことが多く、それだけで心が温まりました。
同じ目的を持つ者同士の、静かな一体感を感じたのは、あの山道ならではかもしれません。


◆そして山頂、感動。

登山開始から約1時間半。
ヘトヘトになりながら、ようやく山頂にたどり着いたとき――そこには、想像していた以上に小さく、しかしものすごく“気配”のある社殿が佇んでいました。

木々に囲まれ、風の音だけが響く中、ひっそりと立つその社。ようやくお会いできたという気持ちでいっぱいでした。

一時間半くらいの登山道は決してラクではなく、足を滑らせると命の危険すらある箇所がいくつもありました。

最後の難関は鎖か手すりを持たないと上がれないほどの急斜面。しかも岩場でした。ここが最後と知らなければ心が折れていたかもしれません。

これは上から見た写真ですが、想像以上にハードでした。そして頂上に。

ついに奥宮に到着しました。

息を整え手を合わせ深呼吸をすると身体の中から疲れとよどみのようなものがすっと抜けていくような気がしました。


◆登ったからこそ見える景色がある

と言いたいところですが、あいにくの天気でした。

もちろん気持ちよく過ごすことが出来たのは間違いないのですが、景色という意味ではさほどな日でした笑

ただ、反対に道中に霧がかかっているところがあり、神秘的に見えました。

改めてすごいところに来たんだなと感じました。

霧の中でも光が届いています!

神秘的な光景に目を奪われました!

自身との対話という言葉が浮かぶ時間でした。


◆奥宮参拝の心得と注意点

奥宮の右隣にご眷属様の石像に囲まれている石碑もありました。

これから奥宮を目指す方のために、いくつかアドバイスをまとめておきます。

  • 服装・靴: 登山靴 or 滑りにくいスニーカー必須。スカートやサンダルはNG。
  • 時間: 往復で約3~4時間かかるため、午後早めの出発を。15時以降の出発は避けましょう。
  • 天気: 雨の日や前日は滑りやすく危険。晴れた日でも慎重に。
  • 装備: 飲み物・タオル・簡易雨具があると安心。スマホの電波は届かない場所もあるのでご注意を。
  • 一人登山: 慣れていない方は可能なら2人以上で。すれ違う人も少ないことがあります。
  • トイレ:登山途中にトイレはありません。駐車場横トイレ、もしくはビジターセンターの裏手にあるトイレが最後です。

実際に奥宮に向けて購入したアイテムはこちらです!

しっかりと靴紐を締めることで安定したトレッキングが可能になりました。登山初心者ではありますが、今回の道中とても安心して登れたのはこのシューズのおかげの他なりません。コスパ最強!

撥水と伸縮性に助けられました。

霜が降りた葉っぱや少しぬかるんだ場所もありましたが、汚れをさほど気にせずすんだこと。また段差を上がる際に伸縮性にも助けられました。

全くの素人だったので、今になって思えばこの靴下に本当に救われたのだなと感じました!

分厚さとクッション性により靴の隙間を埋めつつ、クッション性が高いので足への負担も大きく軽減されていました!

水分量の目安(ml)=体重(kg)×行動時間(h)×5だそうです。

水だけでなく、経口補水液やスポドリもあるといいですよね。

撥水加工に加え、折りたたむと14センチほどになるという機能性。

水筒(お)、DAKARA500ml、Tシャツの替え、フェイスタオル、

そのすべてが入るこちらのバッグ一つ持ってても良さそう!

アイテムを見るとそれぞれ楽しそうに見えてくるから不思議。


◆おわりに――神様に近づく“祈りの道”

ずっと行きたかった奥宮への道のりは決してラクなものではありませんでしたが、一歩一歩進んでいる自分が誇らしくも感じました。

足を滑らせてしまえば本当に命の危機すら感じるような細い道や、鎖から手を離すと真っ逆さまに落ちてしまう鎖場など、真剣に進まなければいけない難所がいくつもありました。

その一歩一歩が自分の内面と向き合うような、静かで豊かな時間。

三峰神社の奥宮は、気軽に勧められる場所ではありません。
けれど、ぜひその足で登ってほしいと思います。

きっとその道中で、そして山頂で、あなたなりの“気づき”と“浄化”が訪れるはずです。

次回はいよいよ最終回!
「三峰神社、やっぱり行きたい」と題して、アクセスやおすすめの季節、宿泊情報などを交えながら、三峰神社の総まとめをお届けします。

最後までどうぞお付き合いくださいませ。

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